「朝起きられない」、「何かやる気力がわかない」、「だるくて動けない」、「頻繁に頭痛、吐き気、腹痛がでる」、「すぐにエネルギー切れしてしまう」、「夜、眠れない」、「緊張しやすく、ストレスに弱い」、「理由なく不安になる」などの症状が、副腎疲労症候群ではみられます。
副腎ホルモンの中の1つのコルチゾールは、色々な働きをします。コルチゾールは、普通は朝に多く作られ、夜に向かって減少していきます。
朝は、眠って体が休んでいる状態から、エンジンを始動させ色々な体の機能を動かすために、夜に比べて大量のコルチゾールが必要です。
この朝にしっかりコルチゾールが分泌されていない、または、量はある程度作られていても不足している(コルチゾールの相対的不足)状態だと、上記のような色々な困った症状が、朝に強く出ます。夕方は、コルチゾールの必要量が朝と比べて少ないので、夕方は少し具合がいいように見えます。
コルチゾールは、精神的なストレスの他、血糖の変動が大きかったり、栄養素の不足、体内で大きな炎症(火事)や、複数の小さな炎症(ぼや)の積み重なりにより不足してきます。
副腎疲労症候群の方は、だるくても何とかやり遂げようとするのですが、短時間ですぐに電池切れしてしまいます。そして、頑張った直後や翌日に普通の方よりも長く充電期間が必要になります。
本人は怠けているのではありません。動こうとしても、ガス欠のような状態になっています。緊張しやすかったり、気持ちが落ち込みやすくなっています。
周囲の情報を読み取って適切に対応する余裕がありません。
今まで、出来ていたこと、思いやりがあって周囲に気遣いができていたお子さん(大人の方)でも、それが出来なくなったりします。
そういう状況で、責めたり、こちらの感情をぶつけることは、ご本人にとっては、非常につらく、絶望してしまうかもしれません。
体調が悪く動けないご自分のことを、すでにご自身で責めていたり、自分を受け入れられなかったり、これからどうしたら良いのだろうと、途方に暮れているかもしれません。
ご本人が安心して、心配のない状態を作ってあげてください。
温かく見守ると共に、生活上でサポート出来ることを可能な限りしていただけますと良いです。
ぜひ、生活改善のお手伝いなど、出来ることから始めていただき、回復に向けたサポートをしていただけましたらと思います。