コロナ後遺症で学校に行けない【不登校・学校しんどい・つらい】
- 「コロナ後遺症で朝起きられない、頭痛などで学校に行けない。」
- 「コロナ感染後から体調が悪くなり、吐き気、ダルさ、めまいが強く学校に行けなくなってしまった。」
- 「コロナにかかってから、だるさが抜けず、夜もなかなか眠れない、崩れた睡眠のリズムが直せない。」
- 「コロナの後、気持ちの落ち込み(抑うつ症状)、集中力の低下、気力が湧かないため、学校に行けなくってしまった。」
- 「学校は好きで行きたいんだけど、エネルギーがないから行けない」
この記事は、コロナ感染後に学校に行けなくなってしまった、または、学校に行けなくなってしまった原因が分からないという親御さん、ご本人にむけて書いている記事です。
コロナ後遺症が起こってくる要因や、お家で出来る対応、さらに回復に向けてどんな問題点に注目した治療が必要になってくるのか、などについてご説明をしていきます。
コロナ後遺症は、まだまだ、周囲の人からは甘えているなど、気持ちの問題と誤解されていることが多いです。
しかし、実際は体内では色々な機能の異常を起こしており、そのせいで、前のように元気に活動出来なくなってしまっているのです。
この記事では、体の中でどのような変化が起きているのかについて記載してあります。ここで説明しきれなかった点については、関連記事がありますので、そちらも読んでいただけましたら、理解が深まるのではないかと思います。
お子さんのお辛い症状が少しでも早く回復することを願っております。心地よい青空を感じたり、好きなことを思いっきり楽しんでいただけるようになってほしいです。
コロナ後遺症とは
子供もコロナ後遺症と無関係でなく、症状により、それまでの日常・学校生活が送れなくなることがあります。
コロナ後遺症とは
コロナにかかった後に、感染性は消えているのに、他に明らかな原因がなく、かかってすぐの時から続く症状、回復した後に新たに出てくる症状、一度消えた後にまた出て来た症状の全般をさしています。
代表的な症状は、
疲労感・倦怠感、関節痛、筋肉痛、咳、喀痰、息切れ、胸痛、脱毛、記憶障害、集中力低下、頭痛、抑うつ、嗅覚障害、味覚障害、動悸、下痢、腹痛、睡眠障害、筋力低下などです。
つい先日も、「娘がコロナ後遺症となり、精神科を勧められた。どこか治療できる病院を教えて欲しい」と聞かれたと、一般内科に勤めている看護師さんが言っていました。
また、受験勉強中なのにコロナにかかって以来、だるさ、気力の低下のために、勉強が難しくなってしまうお子さんが珍しくないという話を、聞くこともあります。
コロナがきっかけで今までのような普通の生活が難しくなってしまうお子さんがかなり増えています。
感染当初にほぼ無症状の場合もあり、コロナにかかった自覚がないお子さんにもコロナ後遺症が起こりうります。
どのように起こってくるの?
コロナ後遺症についてわかりやすく簡単に説明しますね。
感染症にかかると、体の中で敵となるウイルスや細菌が攻撃を仕掛けてきます。その時、体の防御軍である免疫細胞が敵と戦い始めます。
免疫細胞が敵を攻撃すると、体の中で火事のような状態が起こります。この火事(炎症)がおさまると、体は元の状態に戻ります。
しかし、コロナ感染の場合、この火事が続いてしまうことがあります。
この火事の状態(炎症)が続くことで、コロナ後遺症の症状が起こる場合があります。
この火事は色々な要素が絡み合って、時に大きく燃え上がったり、小さくくすぶったりします。
脳で火事(炎症)🔥が起きると、記憶障害、集中力低下、頭痛、抑うつ、睡眠障害などが起こります。
エネルギーを作る体内の発電所(ミトコンドリア)に炎症🔥の影響が出ると、電力が十分作れなくなります。
電気がないとロボットは動かないのと同じで、体を動かすことができなくなります。
また、省エネモードの携帯と同じで、体や脳がサクサク動かなくなります。
火事(炎症)🔥に対し、火消しホルモン🧯が体内に備わっています。
炎症🔥が続くと火消しホルモン🧯がたくさん消費されてしまいます。
この火消しホルモン🧯は、朝の目覚めや血糖の維持(エネルギー産生)に関与します。
なので、このホルモンが使い果たされて、不足すると、「朝起きられない」、「頭痛」、「お腹の不調」、「睡眠障害」なども起きてきます。
※詳しくは
➡︎【慢性疲労・不登校の原因】ストレス対応ホルモンの不足とは?
(火消しホルモン🧯=ストレス対応ホルモン です。炎症の火消し🧯もするし、ストレスにも対応するホルモンです。)
以下の記事で、どのような点に気を付けて生活環境を整えていくと良いかのヒントが書かれています。
➡︎「ストレス対応ホルモンの不足」なぜ起こる?【だるさ・不登校の根本原因】
回復するために
ですから、
コロナ後遺症を治すためには、
- 脳で炎症を起こすような要素はないか?
(例えば、コロナ後遺症で報告されている「腸内細菌の乱れ(腸脳相関)」や、体内に蓄積している有害化学物質など) - エネルギーを作る発電所の故障がないか?故障している場所は?
(コロナ後遺症で報告されている「ミトコンドリア機能の異常」) - 火消しのホルモン🧯の無駄遣いをさせている要素はないか?
(ベースに気づきにくい、くすぶっている炎症ないか)
と、問題となる点を見つけていくことが大切です。
そして、その1つ1つに対処していくことで症状の改善をしていきます。
まずはお食事の内容
治療がスムーズに進むようにするためには、食事の内容が非常に重要なポイントになります。
しっかり色々な食物をバランスよく食べ、栄養補給をしっかりさせたいです。
それぞれのお子さんで不足している栄養素が違いますが、
ダメージを受けている体を修復する材料となるタンパク質、ミネラル、ビタミンなどが、欠かせない栄養素です。
壊れた家に例えると、
壊れている部分を治すには、材木(タンパク質)などの材料が必要です。
また、効率よく立て直すために電動ノコギリや電動ドリル(ビタミン・ミネラル)があると、早く立て直すことができます。
食事をしっかり摂ることが非常に大切です!
消化酵素のバックアップ
しかし、コロナ後遺症の方では、消化酵素の値が低くなっているとのデータも出ています。
消化酵素が少ないと、食べても栄養素が必要な細胞まで届きません。
消化酵素が十分あって、食べた物がしっかり消化され、腸から血液中に吸収されないと、臓器まで届かないんです。
また、消化酵素が不足しているせいで、「胃もたれをしてしまって、あまり食べられない」と言う方もいらっしゃいます。
ですので、この点を解決するような工夫も必要です。
例えば、タンパク源としてお肉を食べる場合、
消化の手間を少なくするために、始めから細かくなっている挽き肉で作ったそぼろご飯や、挽き肉と溶き卵のスープなどの、ひき肉を使ったメニューがお勧めです。
普通のお肉料理も、塊のままではなく、細かく切ってからお皿にのせて食卓に出してあげると、お子さんの消化を助けることになります。
レモン汁、ポン酢をお肉やお魚にかけて食べたり、メニューに酢の物を加えるのもよいです。酸っぱいものが消化を助けてくれるからです。
コロナの影響で、消化力が大きく落ちている場合は、消化酵素の補充が必要となる場合もあります。
何より体の機能が正常に働くようにするためには、栄養(体の燃料となるもの)がしっかり吸収され細胞まで届くことが必要です。
なぜ栄養素が重要なのか?
栄養素の不足
⬇︎
ミトコンドリア機能の低下
(体の発電システムの不具合)
⬇︎
体を動かす電力の不足
(省エネモード・停電状態になっている。)
⬇︎
・体が動かない
・だるい
・朝起きられない
・頭が働かない
・やる気が起きない
となります。
お子さんにより、どの栄養素が不足しているか個人差があります。
そのお子さんにとって特に不足している栄養素を重点的に入れ、消化酵素への対策をとると回復が早まります。
さらに必要な(個別化)対策とは
上記の対策をした上で、コロナ後遺症の方にみられると報告されている以下の問題点について、本格的な治療を行なっていきます。
- 「ミトコンドリア機能異常」を起こす栄養素以外の原因(体の発電システムの不具合)
- 「腸内細菌叢のバランスの乱れ」
- 「昔(幼少時)に感染後、体内に静かに潜んでいた(潜伏感染していた)別のウィルスが再活発化している」
- 体の中でボヤ🔥を起こしている別の要因
一般的な治療でなかなか症状が改善しない場合、回復のためには、さらなる上記のような点への特別なアプローチが必要になります。
心の問題ではなく、体内の炎症が原因で学校に行けない場合があります。
お子さんに、花のように明るく輝く笑顔になってほしいです。
※コロナ後遺症については以下の記事でも、さらに詳しくご説明しています。よろしければご参考にしてください。
➡︎学校に行きたくても行けない【なぜ?理由がわからない不登校・登校しぶり・対策は?】
➡︎行きたくない・行き渋り・不登校の原因は?【まさかコロナ後遺症!?】
コロナ後遺症のメカニズムについて、さらに、分かりやすいように、また、読み進めやすいような内容になっています。全体像を、理解しやすいような記事です。
➡︎コロナ後遺症とは?(定義・症状・メカニズム)
コロナ後遺症についての全体的な詳しく細かい医学的な記事です。
※不登校については、こちらもご参考ください。
➡︎不登校の原因、徹底解説!わからない不登校のホントの原因は?【中学生の声を反映した調査結果より】
当サイトの情報を転載、複製、改変等は禁止いたします。